昨日、東京音大100周年記念ホールにて、エリソ・ヴィルサラーゼのマスタークラスが開催されました。
通院後ダッシュで会場へ。ぎりぎり間に合いました。


前半はリサイタル形式で All Chopinプログラム。
演奏を堪能した後、学生の方の「プレリュードOp.28」の公開マスタークラスでした。
彼女の演奏は、力強いポロネーズ第7番 Op.61に始まり、ピアノソナタ第3番では高音の繊細なタッチに会場中がうっとりと酔いしれ、おまけにアンコール2曲まで満喫♪
彼女の初めの印象と演奏後のイメージが変わり、より一層興味が増しました。
拍手喝采の後、マスタークラスへ。
エリソ ヴィルサラーゼさんは、トビリシ(グルジア)の芸術一家に育ち、祖母よりピアノの手ほどきを受けた方。
20歳でチャイコフスキーピアノコンクールで第3位、24歳でシューマンコンクールにて優勝。
ヨーロッパ主要都市で演奏活動の他、著名な国際コンクール審査員として招かれるなど、世界的に活躍される方の公開レッスン、どのような視点でレッスンされるのか大変興味深く、以前より楽しみにしていました。
まず印象的だったのは、学生の方の演奏に対しアドバイスが的確ではっきりとしており、まず作品の全体像を捉え、それを創り上げるに至り細かい点まで彼女の持つテクニック、表現のイメージ全てを伝えるがごとく指導されていた点。
よくアドバイスされていのが、「時間の作り方」でした。
全体的時間の流れを自由に作り上げていく点、また時間を要するハーモニーなど様々な点から曲の流れを表現していくテクニックは素晴らしく、演奏・指導両面において大変参考になりました。
時間の都合上最後まで聴けなかったのが残念でしたが、プレリュードは音の数が少なく、1音ずつが大切な音であり、それをどのような音で演奏するのか、左右の役割やハーモニーの変わり目の弾き方、同じ強弱においてもどう変化をつけていくのか、それらの様々な投げかけに課題を得て、改めて彼女の偉大さを実感し、充実したマスタークラスとなりました。
その後、以前の生徒さんにもお会いすることができ、久々の再会に積もる話の数々、充実した時間となりました。
今でもピアノを続けていただいていることは大変嬉しいことです♪