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    ポルトガルの心の歌 Fado ファド

    世界遺産 “ベレンの塔” Torre de Belém

    世界各国には、長い歴史の中で育まれてきたその国独自の音楽がありますが、シャンソン(フランス)、タンゴ(アルゼンチン)、サンバ(ブラジル)、カンツォーネ(イタリア)などとともに、ポルトガルのFado(ファド)があります。 

    このファドには、「運命」や「宿命」という意味が込められ、クラシックギターやポルトガルギターの伴奏で、その街を題材にしたものなどを歌い上げます。

    リスボンの街並み

    丘の上からコメルシオ広場を望む

     

    曲調としては、暗く悲しい旋律をイメージしがちですが、町を賛美したものなど数多くのファドがあり、その根底には、明日への希望やエネルギーを秘めた、正に魂を感じるような力強さがあり、その歌声には圧倒されます。

    ユーラシア大陸最西端 “ロカ岬 ”Cabo da Roca

    リスボン近郊 “シントラの文化的景観”

    ポルトガルの首都リスボンには、食事をしながらこのようなファドを楽しめるお店も多く、バイロ・アルト地区やアルファマ地区に点在しています。リスボン近郊には素晴らしい建築や、ユーラシア最西端、ロカ岬など、見所も多く、このファドに魅了されて訪れる方も少なくありません。どこか哀愁を帯びた、琴線に触れる旋律、独特のリズムと絶妙な間の取り方、日本でもファドを歌う女性シンガーがいるそうです。

    ファドの女王として知られる、Amália Rodrigues(アマリア・ロドリゲス 1920-1999)のCDも是非聴きたいところ。

    仏映画「過去のある愛情」Les Amants du Tageの中で使われた「暗いはしけ」は、彼女の代表作であり、サウダーデを見事に歌い上げ、今もなお国民的英雄として多くの人を魅了し続けています。

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